回天の追悼式 大津島で平和に祈る そして「大津島回天神社」が創建

「回天烈士ならびに回天搭載戦没潜水艦乗員追悼式」が挙行されました。

毎年行われる式典ですが、戦後75年目を迎える今年も多くの参列者が大津島に渡りました。


徳山港から高速艇に乗船して約20分、大津島の馬島港を目指します。

天気も良く、海上から眺める鼓海の景色はおだやかに清々しく輝いていました。

しかし、戦時中も若い搭乗員たちがこの美しい景色をどんな気持ちで眺めたのかと思うと、複雑な気持ちになりました。


馬島港に降り立ち、会場の回天記念館前に移動して追悼式が始まりました。


式典が始まると回天の文字の刻まれた慰霊碑に向かい、ご遺族や回天顕彰会、ご来賓、自衛隊関係など多くの方々と一緒に献花をして、御霊と平和に祈りを捧げました。

米国からマイケル・メアさんが来訪

今年はアメリカからマイケル・メアご夫妻が参列され、式典の中でご挨拶をされました。

このマイケル・メアさんは、人間魚雷回天によって1944年に沈没した米国軍艦の乗組員を父に持つ米国人です。

その後、生き残った父の体験を調査して、回天や搭乗員の史実を伝える「KAITEN」という本をアメリカで出版されました。

挨拶の中でも「国のために尽くした若者たちがいた事を忘れて欲しくない」と回天の事を語り継ぐ事の大切さを話しておられました。


現在、日本語版も出版されているという事で、私もぜひ読んでみたいと思います。

大津島回天神社が創建

今年、新たに「大津島回天神社」が創建されました。

回天基地や記念館のある馬島港に降り立ってすぐの場所に祠(ほこら)や鳥居が建っています。

かつて回天の搭乗員は出撃壮行式のおり、兵舎の回天神社と名付けられた祠に必中祈願をして戦地に向かったそうです。

その後、兵舎が解体された際に祠は山﨑八幡宮に預けられ、この度「大津島回天神社」の創建と共に大津島の地に戻りました。


この日、式典で大津島に降り立った多くの人達も神社で手を合わせ回天烈士の御霊に祈りを捧げていました。

私も国のために尽くされた若い命に哀悼の意を捧げました。

0コメント

  • 1000 / 1000